今日は、母校の東京オフィスへ、裏千家の業躰(ぎょうてい/家元の側近さん)である金澤宗維さんのお話を聴きに行きました。
裏千家と深いかかわりがある母校・同志社。金澤さんも、もちろんOBさんです。
会は約1時間半ほど。前半は、薄茶の一連の作業を実演しながら、お茶席での礼儀や作法についてわかりやすく説明してくださり、後半は質問タイムでざっくばらんにお茶の世界のことを教えてくださいました。
たくさん興味深い話を聞けましたが、中でも心に止めておこうと思ったのは「わびさびの観念」についてです。
参加者からわびさびについて教えてほしい、というリクエストを受けて、「感覚的なことなので、言葉で説明するのは難しいですが」と前置きした上で、先生が教えてくたざったのは、このような内容でした。
「わび」とは、真冬の何にもない海岸に一輪だけ花が咲いているような様
「さび」とは、春先に植物が芽吹くような様
にたとえられると思います
だそうです。
情景は思い浮かべることができるのですが、そこからわびさびを見付けだすことは……難しいですね。
誰しも最初からわびさびの感覚を掴んでいるわけではないけれど、日本人であればきっと肌で感じ取れる観念なのだそうです。外国の方には、それこそ言葉で説明しきれないものだ、と。
ずっと使いつづけた掛け軸が色褪せてきたのを見て、時代がついてていいなぁ、という気持ちになること。
だんだんお茶が染みて、白い茶碗の外肌にまで模様のように染みが浮き出てきたのを見て、わびてていいなぁ、と感じること。
独特の美意識ですね。
わたしも日本人としての感覚を研ぎ澄ませていきたいと思いました。
スクールカラーに校章が型押しされた、特注菓子。牛皮で粒あんを包んだものでした。
京都の老舗・俵屋さんで作っていただいたものだそう。
おいしゅうございました。
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